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9月に起こりえる髪と頭皮トラブルについて

皆様こんにちは。広尾にある美容室HAIRSALON-Sです。



9月は“夏に受けた負荷の決算期”。紫外線・汗・皮脂・冷房・海やプール・生活リズムの乱れなどが、数週間〜数か月のタイムラグを経て髪と頭皮に現れます。さらに日照時間の短縮と朝晩の寒暖差が、皮膚機能と毛包のリズムに追加の揺さぶりをかけます。以下、症状別に「体の中と外で何が起きているか」を解説いたします。


広尾/広尾美容室/プライベートサロン/HAIRSALON-S広尾/育毛/オーダーメイドウィッグ



1) 抜け毛が増える(秋の“季節性脱毛”)



  • 毛周期のタイムラグ

    髪は「成長期(2–6年)→退行期(2–3週間)→休止期(約3か月)」を回ります。夏の強い紫外線、熱ストレス、睡眠不足などで毛包がダメージを受けると、成長期の髪が休止期へ前倒しで移行。その“休止期の出口”がちょうど9〜10月に重なり、数か月遅れで抜け毛が増えたように見える現象が起きます。


  • 日照時間の短縮による内分泌の揺れ

    日が短くなるとメラトニン分泌の位相が変わります。メラトニンは睡眠だけでなく、皮膚や毛包にも受容体があり、成長期維持シグナルに関与します。季節の変わり目はこのシグナルがゆらぎ、休止期毛が相対的に増えることがあります。


  • 酸化ストレスの後遺症

    夏のUVA/UVBで毛包周辺の脂質やタンパクが酸化。微小炎症が続くと、毛乳頭への血流・成長因子の伝達が鈍り、成長期の短縮→細く短い毛が増える→9月に“抜け毛が増えた/ボリュームが減った”と感じやすくなります。





2) 頭皮の乾燥・かゆみ・フケ



  • バリア脂質の“洗い流され”と“酸化”

    夏の汗+皮脂+シャンプー頻度増で、角層のセラミド・コレステロール・脂肪酸が不足しがち。さらに紫外線でスクアレンや皮脂が過酸化脂質へ変性。バリアが傷むと経皮水分蒸散(TEWL)が上昇し、つっぱり・微細ひび割れ→かゆみ神経(TRPV1等)が刺激されます。


  • 冷房と秋風の二重乾燥

    室内の低湿度で角層が乾き、屋外では風で表面水分が急速に蒸発。9月は汗量が減り始めるのに皮脂組成は夏モードが残り、保湿と防御のアンバランスが生じやすい時期です。


  • マラセチア(常在真菌)の代謝産物

    皮脂豊富・バリア低下・pH変化が揃うと、マラセチアのリパーゼ活性で皮脂が分解→遊離脂肪酸が増えて刺激性が上昇。これが脂漏性皮膚炎タイプのフケ・赤み・かゆみの引き金になります。





3) 頭皮のにおい(酸化臭・汗臭)



  • 皮脂の酸化=“におい分子”の生成

    夏に増えた皮脂が9月の湿気・残暑で酸化し、**アルデヒド類(例:2-ノネナール)**などのにおい分子が生成。酸化皮脂は金属イオンや紫外線でさらに進み、古い油のような臭気を帯びます。


  • 細菌の汗代謝

    汗自体はほぼ無臭ですが、常在細菌(CorynebacteriumやStaphylococcus)が汗中成分を分解して短鎖脂肪酸・アンモニアなどを産生。**高湿+通気不良(帽子・ヘルメット)**が続いた頭皮では、これがにおいとして顕在化します。





4) 髪のパサつき・ツヤ低下・カラーの褪色



  • キューティクルの光・熱・機械ダメージ

    UVBは毛髪タンパク(シスチン等)を分解してシステイン酸を増やし、キューティクルの浮き・欠損・多孔化を招きます。UVAはメラニンや染料のフォトフェードに強く関与。汗や海水で濡れた状態は光酸化が加速し、さらにタオル摩擦や結び目で機械的剥離が進行。9月には**ツヤの散乱(表面不整)**として一気に目立ちます。


  • 塩素・金属イオンの残留

    プールの塩素や銅イオンはキューティクルに結合しやすく、ざらつき・色ぶれの原因に。夏の蓄積が秋に手触り悪化として現れます。





5) うねり・広がり・まとまり低下



  • “多孔質化”で水を吸いやすい髪に

    ダメージで内部がスポンジ化すると、空気中の水分を過剰に吸収。毛髪は吸水で径が膨張し、乾燥で収縮する「膨潤収縮サイクル(ハイグラル・ファティーグ)」を繰り返して微細な割れが増えます。9月は湿度が高めで、この膨潤が頻発→うねり・広がりとして顕在化します。


  • 内部結合の偏り

    水素結合が“湿度に引っ張られる”と、もともとのカールや生えぐせが強調され、まとまりが低下します。





6) 頭皮の赤み・ブツブツ(毛包性の炎症)



  • 汗+皮脂+摩擦の“サウナ効果”

    残暑の蒸れと帽子・マスク・前髪の接触で毛穴が閉塞気味になり、毛包周囲の炎症(毛包炎様の赤い点状)が起きやすくなります。Cutibacterium acnesの代謝と皮脂酸化が相乗して、ピリつき・熱感を伴うことも。


  • UV後の“サイレント炎症”

    夏の紫外線で生じた微細DNA損傷やサイトカイン放出は、見た目の赤みがなくても数週間持続。バリアが弱った状態に9月の刺激(汗・整髪料・高頻度洗髪)が重なり、トリガー閾値を超えて発症します。





7) 触ると“きしむ”“引っかかる”



  • 表面電荷と皮膜の劣化

    キューティクルの欠損でマイナス電荷の露出が増えると、髪同士が引き寄せ合って絡まりやすくなります。夏に使ったスタイリング剤や紫外線でコーティング(皮膜)が分解し、滑走性が落ちることも“9月のきしみ感”の正体です。





8) 頭皮の“つっぱり感”と違和感



  • 神経過敏(ニューロジェニック・イッチ)

    乾燥や酸化脂質は知覚神経受容体(TRPV1/TRPA1等)を感作。わずかな温度差・汗・整髪料でも過敏にかゆみ・ピリつきを感じます。9月は朝晩の寒暖差がこの受容体を頻繁に刺激し、つっぱりや違和感として自覚されます。





9月は“外的ダメージの清算”+“体内リズムの切替”



  • 夏の光・熱・湿度・摩擦の累積ダメージが、毛周期の遅延を伴って9月に表面化。


  • 一方で季節変化によるホルモン・自律神経・皮膚常在菌叢のバランスも揺れ、乾燥・かゆみ・におい・うねり・ブツブツが同時多発しやすくなります。


  • つまり9月の不調は、**“夏の後遺症”ד秋のスイッチ”**という二重構造で症状が出るようです。


これらを踏まえ、9月はヘッドスパやトリートメントをしっかりとし、頭皮と髪を労わってあげるのが美髪をキープする秘訣だと思います。


HAIRSALON-Sは広尾にある美容室です。1席のみの完全プライベートサロンのため周りに気を遣わずゆっくりとご自分の時間をお過ごしいただける空間を提供しております。ヘアデザイン(カット、カラー(白髪染め)、パーマ、トリートメント、ヘッドスパ)に加え、育毛・オーダーメイドウィッグ・増毛エクステにも注力しております。


広尾で美容室をお探しの方はお気軽にご相談ください。





 
 
 

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